1 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:15:08.29 ID:qxSuxR3k0
今日も俺たち勇者一行は、魔王バラモスを倒すための旅をただひたすら続けていた。
パーティーの面子は勇者、僧侶、武闘家、俺(魔法使い)。
そんな俺たちの目の前に、なんと8匹ものはぐれメタルが突如出現した。
なんたる僥倖。
これは……もしかしたら今日、ついに俺の悲願が達成されるかもしれない。
最初の1ターンで5匹のはぐれメタルが逃げ出していったが、俺たちは残りの3匹を全身全霊をもって潰しにかかった
7 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:20:51.64 ID:qxSuxR3k0
俺が毒針を使って一匹、勇者と僧侶が聖水を使って一匹。
そして最後の一匹を、武闘家が見事な会心の一撃で粉砕した。
はぐれメタルたちは全員、まるではんだを溶かした様にドロドロと消えていった。
……やった……はぐれメタルを3匹もやっつけた……
チャララララッラッラー!!
俺の頭の中で、例のファンファーレが鳴り響いた。
9 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:23:53.50 ID:qxSuxR3k0
力が1上がった!賢さが5上がった!素早さが……
頭の中で何者かの声がそうつぶやいている。…そんなことはどうでもいいんだ。それよりも……
魔法使いは モシャスを おぼえた!!
………
……やった……
ついに…ついにモシャスを覚えた……!!
やっと…やっとこの時がきたか……!!!
15 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:29:30.75 ID:qxSuxR3k0
向こうで僧侶がキャイキャイと嬉しそうな声を上げている。どうやら彼女もレベルが上がったらしい。
辺りの木が吹っ飛ぶ。憶えたてのバギクロスをみんなの前で実践しているようだ。
…俺も本来ならばレベルが上がったことをみんなに報告して、覚えた呪文もすぐにみんなに見せるはずだった。
だが今回ばかりはそういうわけにもいかない。
…なぜならモシャスを覚えたことだけは、他の誰にも知られたくなかったからだ。
俺は、この呪文を覚えるために魔法使いになったと言っても過言ではなかった。
17 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:31:49.05 ID:qxSuxR3k0
夜。俺たちは今日の旅を終えて、宿場へと戻った。
「おやすみなさーい」
「おやすみー」
それぞれが各自個人の部屋へと入っていく。
俺は興奮を悟られないように部屋に入ると、ドアに鍵をかけて少し時間が経つのを待った。
……さてと……それじゃあやってみるか……
「モシャス!」
俺は自分自身にモシャスを唱えた。
24 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:39:56.85 ID:qxSuxR3k0
ボワンッ!!
「………」
……成功した……完璧なまでに化けている。
服の素材、髪型、身長。
「…あ、あー」
声までそっくりだ。
そして何よりも、性別まで完全に変わっていることに俺は驚いた。
「……これが……勇者の体……」
26 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:43:53.44 ID:qxSuxR3k0
…俺は勇者のことが好きだった。
正直、勇者は美人だった。
ルイーダの酒場で彼女が俺を指名した時には、おいおいマジかよ!!と思ったものだ。
その時の胸のトキメキは今でも覚えている。
だけど彼女は、俺みたいな田舎物には手の届かない存在だった。
それは当たり前といえば当たり前だ。なにせあの勇者オルテガの娘なんだから。
俺のような未熟な童貞魔法使いとでは…釣り合いが取れないだろう。
それはわかっていた。そして、彼女も俺のことを男として見ていないようだった。
…それでいい。バラモスを倒すまで、主人と雇われ人。その関係で充分。
…だけど…一瞬。一瞬でもいいから、彼女の身体を俺一人の物にしてしまえたら……
そんなよこしまな考えから、この計画に至ったわけだ。
28 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:47:48.52 ID:qxSuxR3k0
「………」
俺はゆっくりと、今着ている勇者の服を脱ぎ始めた。
…俺がいったい何をしようとしているかはもうわかっていると思う。
罪悪感はあったが、長年この日を一人ひっそりと待ち続けていたんだ。迷いはすでに吹っ切れている。
上着をはだけると、胸元から少し大きめの乳房が微かに見えた。
自分の身体に興奮するというのは何か奇妙な感じがしたが……だが、興奮した。ともかく。
ゴクリ……
俺は意を決して勇者の…いや、俺自身の乳房に手を触れた。
「…………」
…………
……や……やわらかい……
32 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:53:15.78 ID:qxSuxR3k0
こ、これは気持ちいい……
俺は調子にのって次から次へと、まるで急かされるように服を脱いでいった。
そして気づいた時には…すでに何も身に着けていない、生まれたままの姿になっていた。
「………」
俺は鏡の前に立って、じっくりと自分自身の勇者の身体を眺めた。
か細く華奢で、白い身体だった。そして何より、美しい。
モンスターを一振りで一刀両断にする身体とは、とても思えないくらい…
「…………」
…気づいたら自分でも知らないうちに、俺の手は勇者の恥部へと伸びていた。
36 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:57:49.97 ID:qxSuxR3k0
「あ……」
少し湿っている。…これが濡れるってやつか…
俺の指はさらに穴の奥深いところまで入っていった。
その時だった。
「………っ!!!!おっ…わあっ!!」
ビクンッ!!!
な……なんだこれ……!!!男のアレとはまるで違うじゃねーか…!!!
衝撃だった。信じられないほどの快感が、足の先から頭のてっぺんまで電流のように走った。
それは男の自慰行為とはまるで次元が違う快楽だった。
41 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:09:57.12 ID:qxSuxR3k0
「うっ…うっ……!」
俺は夢中になって指を動かした。
とても声を抑えられない。このまま昇天してしまいそうだ。
ニフラムをかけられたモンスターの気持ちがわかった瞬間だった。
「……ああうっ……!!!」
もう…我慢できそうにない。絶頂を向かえる……!
ドンドンドンドン!!
「!!!!!」
突然ドアからノックの音がした。俺は心臓が止まるくらいに驚いた。
43 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:12:27.79 ID:qxSuxR3k0
「魔法使いーっ。起きてるー?」
……勇者の声だ。
「なんかさあ、眠れないから久しぶりにみんなで大富豪でもしないかなーと思ったんだけど、どう?」
「武闘家も呼んでくるからさー。みんなで遊ぼうよーっ!」
僧侶の声まで聞こえた。女二人がそこにいるのか。
……まずい。今のこの姿を見つかったら言い逃れのしようがない。
正直に「あなたの身体使ってオナニーしてました」なんて言おうものなら…パーティー追放ものだ。
ごまかすしかない。
「ごめん。今日はちょっと休みたいから……」
「………」
「………?」
「なに?今の声……?」
「!!!!」
44 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:14:12.42 ID:qxSuxR3k0
しまった……今俺の声は勇者のまんまなんだ……!!
「なんか女の声…っていうかどっかで聞いたことあるような声だったけど……」
「大丈夫?もしかして風邪ひいたの?」
ま、まずい…まずい……
俺は大急ぎで脱ぎ捨てた勇者の服を着なおした。
ガチャガチャガチャ
「あ……鍵かかってる。ねえ!鍵開けるからね!いいね!? …僧侶、最後の鍵出して」
おいおいマジかよ……!!
「はい」
ガチャリ……
「くっ……!!」
…俺はドアが開ききる寸前に、窓の外へと飛び出していた。
46 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:16:22.30 ID:qxSuxR3k0
「はあ…はあ…危ないところだった……」
ギリギリのタイミングだったが……多分この姿だけは見られていないはずだ。よかった。
…でも、少し困ったことになった。
窓から飛び出た先は、険しい山道になっていた。
こういう場所は夜中にモンスターが凶悪化するから危険なのだが……今すぐ帰るわけにもいかない。
モシャスが解けるまで、俺はしかたなく適当に山道をぶらつくことにした。
ガサガサッ
「…!!!」
近くの草むらから、何かが動く音が聞こえてきた。
……モンスターか……!?
47 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:18:47.72 ID:qxSuxR3k0
「……勇者様……?」
「……武闘家……」
草むらから出てきたのは武闘家だった。
…驚かしやがって。なんで寝てねーんだよボケ。
そう言ってやろうと思ったが、今自分は勇者だということ思い出して口に出す寸前で言葉を止めた。
「……何してた…の?」
「あ…いや、…その…ちょっと…」
「……修行しに……」
修行……?こいつが……?
「修行なんかしなくても、武闘家は充分強いじゃん」
「………」
「…俺は魔法使いや僧侶と違って、新しい魔法を覚えたりできませんからね。この拳だけが頼りなんです。
身体はモンスターを倒してるだけで鍛えささるもんじゃない。足手まといになりたくないですから」
48 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:20:58.69 ID:qxSuxR3k0
ふーん……なかなかストイックなんだな……
俺とは雲泥の差だな。…修行なんてしたのいつが最後だろう。ま、別にいいけど。
「……ゆ……」
「?」
「…ゆ…勇者様は……こんな時間に、何をやってたんですか…?」
声が震えているのがわかった。
この暗がりの中でも、月が照らし出す微かなあかりで武闘家が顔を赤めているのがよく見える。それほどに真っ赤だ。
……そうか。
……こいつも勇者のことが好きだったのか。
50 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:23:44.59 ID:qxSuxR3k0
こいつは昔から自分に女はいらないと言い張り続けてきた。
精神的に弱くなってしまうから。修行の身の自分にはもってのほかだと。
「本当にそうなのか〜?」
「ああ」
俺が何度そう言っても、こいつは首を横に振り続けるだけだった。
…だけど勇者が怪我した時、こいつは誰よりも速く薬草で回復してあげていた。
そして彼女が礼を言う時も、照れたようにいつも黙ってうつむいていた。
…やっぱりな。なんとなく予想はついていたけど。
51 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:26:12.52 ID:qxSuxR3k0
「…教えてほしい?」
「……え?」
……緊張でガチガチになってやがる。
クククク……これはちょっとおもしろいかもしれない……ww
ちょっとだけからかってやるか。
「……ね、武闘家。せっかく二人っきりなんだし…このまま散歩にでも行かない?」
「うっ、うえっ!!?」
うえっじゃねーよ馬鹿www
53 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:28:33.46 ID:qxSuxR3k0
「散歩って…でも、明日も早いですよ?」
「いいのいいの。ちょっとそこまでだからさ!」
「………勇者様がそう言うなら……」
……コイツはいつまで経っても勇者「様」のまんまだな。
旅を始める時、勇者が最初に「様」づけはやめてと言ったのを覚えている。
俺も呼び捨てには最初は抵抗があったが、そのうちすぐ慣れた。僧侶もそうだ。
でも…こいつだけは様をつけるのをやめなかった。
俺や勇者が何度か注意しても、「君主と配下ならこれが当たり前」と言って聞かなかった。
そのうち勇者は諦めたのか、注意することもなくなった。
俺もそんなもんなのかな、と思って黙っていた。だけど……
もしコイツが真剣に勇者を好きだって言うなら、いつまでも様づけしてなんて呼んでいちゃいけない。
55 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:32:44.54 ID:qxSuxR3k0
「勇者様って言うのはやめて武闘家。前から何度も言ってるでしょ」
「う……で、でも…その……」
「次に様なんて付けて呼んだら、もう一生口きいてあげないからね」
「………」
「わかりました……ゆう…しゃ」
「ふふ……それでよし。それじゃ、行こう!」
俺と武闘家は、薄っすらと月明かりが照らす山道を、二人でいっしょに歩きだした。
なんだか楽しくなってきていた。女の言葉使いにもすっかり慣れた。
58 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:34:39.34 ID:qxSuxR3k0
……二人で歩くこと数十分。
歩き方のぎこちない武闘家は、いっさい何もしゃべろうとしなかった。
……つまらん。実につまらん。
コイツ、女はいらないとかなんだとかじゃなくて、ただ単に根性無しなだけじゃねーか。
俺は少しガッカリしていた。もうちょっと骨のあるヤツだと思っていたんだけどな。
………
……ガッカリした……?
……何に……?
ガサガサッ…
「……!!!!」
俺の疑問は草陰からした物音によって、一瞬で吹き飛ばされた。
「グルルルル……ガアアアッ!!!」
!!! 今度こそ本当にモンスターだ!!
しかも……ライオンヘッド!!
「下がってて!!」
「え!?」
60 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:36:30.67 ID:qxSuxR3k0
「ガアアアッ!!!!」
「危ない!!」
「……ふっ!!」
ズンッッ!!!
武闘家はもの凄い勢いで襲い掛かってきたライオンヘッドの腹部へ軽々ともぐり込み、
気のこもった正拳突きをヤツの腹へと叩き込んだ。
「………!!!」
ドオオオンン……
………
……凄げえ……たったの一撃で……
「…大丈夫ですか」
62 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:38:01.16 ID:qxSuxR3k0
「あ……うん。大丈夫…」
「夜の魔物は凶暴ですからね。気をつけて」
そう言って武闘家はへたり込んでる俺に向かって手を差し伸べてくれた。
俺は素直にその手に捕まった。
……こいつこんなにガタイ良かったっけ。
自分の身体が小さくなっているせいもあるかもしれないが、武闘家の身体がやけに大きく見えた。
……悔しいが、なかなかにカッコよく見えてしまった。
63 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:39:19.03 ID:qxSuxR3k0
俺と武闘家は、星の見える丘まで来ていた。
「……綺麗ですね……」
「……うん」
…なんかいつのまにか向こうのペースになってしまっている。
てゆーか妙な雰囲気になってきている。
これはマズイ……アホなこと考えるんじゃなかった。
なんとかして会話を終わらせて、さっさと宿へ帰ろう。俺は思った。
65 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:40:56.86 ID:qxSuxR3k0
「あ…あの……勇者さ……勇者」
「ん?」
「……渡したい物があるん…だ…」
「……なに?」
「……これ」
それは……綺麗な銀のロザリオだった。
「こ…これ……お…アタシに?」
「この前宝箱から拾ったんだ。…勇者に似合うかなと思って……」
「………」
「…ずっと、渡したかった……」
「……ありがとう」
66 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:42:03.86 ID:qxSuxR3k0
「……で?」
俺は言った。
「……え?」
「もうひとつ、言うことがあるでしょ?」
「…い……言うこと…?」
「言うこと?って……」
俺はなんだか知らないが無償にイライラした。
闘いの時はあれだけ大胆なのに…なんでここまできてビクついているのか。
さっきはあんなにカッコよかったじゃねーか…!
「……この場所で!!この雰囲気で!!どうして最後の後一言が出てこないの!!!」
「う……」
「あるんでしょ!? ほら!!さっさと言っちゃいなよ!!!」
「………」
67 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:44:26.90 ID:qxSuxR3k0
「……いや……」
「…?」
「…べ…別に……言うことなんて……」
「…!! ………」
バチンッ!!!
「……!!!」
「こっの…馬鹿!!!死ねっ!!!!」
……っのクソ馬鹿が…!!あそこまで言っておいて止めるか普通!?
……根性無し……根性無し……根性無し……!!!
68 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:47:40.68 ID:qxSuxR3k0
…なぜかはわからない。
でも、俺はアイツの優柔不断な態度に心底頭に来ていた。
もしかしたらモシャスした勇者の感情がいくらばかりか混ざりこんでいるのかもしれない。
……それとも……
ぎゅっ……!
「……!!」
70 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:50:03.25 ID:qxSuxR3k0
「………」
……だ……
……抱きしめられてる……?
「お、おい!!ちょ、ちょっと待て!!!」
「……勇者」
「…!?」
「……ごめん。俺、勇者に殴られてようやく目が覚めた」
「…俺、勇者のことが好きだ」
「………」
「…あ……そう……」
「だから……」
グイッ
「……!!!! ちょ……!!!」
72 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:58:55.93 ID:qxSuxR3k0
「むがっ…!!!」
……!!!!
……こ……
この野郎……!!!
「何しやがんだてめええええええええ!!!!!」
ガッッ!!!
俺は無理やり武闘家の顔を離して、顔面に渾身の右ストレートを叩きこんだ。
……キスされた……キスされた……
……男にキスされた……!!
77 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:09:38.68 ID:qxSuxR3k0
「勇者……」
「!!!」
俺の渾身の右を顔面に叩きこんだというのに、武闘家は気にもとめていなかった。
いや、むしろ殴られたことすらに気づいてないかもしれない。
……馬鹿がその気になると恐ろしい……!
グッ…
「……!!」
細い腰を掴まれて、俺はその場に押し倒された。
82 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:18:00.83 ID:qxSuxR3k0
「きゃっ…!!」
「…!!」
…馬鹿か!自分でこんな甘い声だしてどうすんだ!
俺は慌てて口を押さえた。
だが、武闘家は止まらなかった。
俺が抑えていた手をどけて、もう一度またキスされた。
しかも今度のは軽いキスじゃない。
「や…やめっ……!」
…頭の裏が…ピリピリする……
92 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:26:47.73 ID:qxSuxR3k0
「勇者…好きだ……好きだ…!!」
武闘家の手が、俺の身体をゆっくりと這うように触り始める。
「……!!」
…最初はぎこちなかったその手つきが、だんだんと大胆なものに変わり始めた。
お腹の辺りから胸へ、そして……
「あ…うっ……!!」
だめだ……声を出すことも我慢できない。
このままじゃ……犯される…!!!
111 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:44:43.13 ID:qxSuxR3k0
カチャカチャ
「…!!! 何してん…!!」
「…いっしょになろう…俺たち…」
「やめろっ!!冗談じゃないふざけんなっ!!!」
「勇者……」
武闘家は俺の服すら脱がし始めた。
そしてなんの遠慮もなく身体中をまさぐる。
……やばい…気持ちいい……!!
…!! 何考えてんだ!!このままじゃ男にヤラれるんだぞ!!
俺は…俺はホモじゃないんだ!!!
115 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:50:02.89 ID:qxSuxR3k0
「いっ…いい加減にしろおおおおおおお!!!」
カッッ!!!!
「!!! おわあああああっ!!!!!!」
俺は最強の攻撃呪文、ギガデインを武闘家の身体に炸裂させた。
プシュウウウウウウウウ…
…さすがにこれは効いただろう。
武闘家は真っ黒になったまま、ピクリとも動かこうとしない。
「…今のうちに…逃げよう…!!」
俺は脱がされた着衣を抱えながら走り出した。
121 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:56:39.21 ID:qxSuxR3k0
「はあっ…はあっ…はあっ…」
…真っ暗な山の中を、ひたすら止まらず走り続ける。
いつどこからモンスターが飛び出てくるかもわからない。
それでも俺は止まれなかった。
…止まったら…犯される……!!
ガツッ!
「きゃあっ!!!」
先が見えないせいでわからなかったけど、足元に石があったらしい。
俺はそれにつまづいて派手に転んだ。
「……痛……」
123 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:03:03.85 ID:qxSuxR3k0
「…早く逃げないと……」
ズキッ
「!? っつ…!!」
…やばい…挫いた。足が動かない。
どうしよう…このままじゃ……
ザッ…
「!!!」
背後から物音が聞こえてきた。
125 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:10:34.66 ID:qxSuxR3k0
「ゲハ。ゲハ。お譲ちゃん…こんな所で何してるの?」
「……!!」
そこに立っていたのは、ふんどしとマスクだけを被った汚らしい大男だった。
「な…なんでもない!! ほっとけ!!どっか行け!!!」
「いやー今日はついてるなあ…こんな上玉の子が手に入るなんて…」
そう言うと男は穿いていたふんどしを脱ぎ始めた。
「……!!!」
「ゲハッ」
「いやああああああああ!!!!」
ドガッッ!!!
131 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:15:27.02 ID:qxSuxR3k0
大男は俺に触れる前に…ゆっくりと後ろに崩れ落ちた。
「……武闘家……」
「…大丈夫ですか」
こいつ…ギガデインの直撃を喰らったっていうのに…
こんなに早く追いついてたのか…
「……さっきはすいませんでした……」
「…え?」
「…見境なくなってしまって……自分が情けない……」
132 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:19:37.14 ID:qxSuxR3k0
武闘家は顔を押さえておいおいと男泣きを始めた。
…よかった…いつもの武闘家に戻ってくれたみたいだ……
「…気にしないで。あたしの方こそ…ギガデインなんて落としてごめんね」
「いえ。あれで目が覚めたんです。ああされてなかったら…俺は何をしていたかわからない」
「………」
「帰りましょう。俺たちの宿に」
136 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:25:30.21 ID:qxSuxR3k0
…帰りの道中。
武闘家は俺が足を痛めたことを知ると、軽々と俺を抱きかかえて歩きだした。
…こいつだってさっきのギガデインのダメージがまだ残ってるはずだ。
それでも武闘家は、そんな素振りをまるで見せないでただただ無言で歩き続けた。
……月の明かりに照らされて、俺はなんだか幸せに浸っていた。
139 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:32:09.45 ID:qxSuxR3k0
「…着きました」
そう言うと武闘家は俺の身体をゆっくりと地面に下ろした。
目の前には見慣れたいつもの宿屋があった。
「…ありがとう」
「いえ」
「今日は楽しかったよ」
「そ…そんな……俺、あんなことをしてしまったのに…」
「ふふふww」
「…それと…俺、やっぱり勇者様のことを呼び捨てにすることはできないみたいです」
「?」
「なんだか…逆に肩がこっちゃって…w」
「…そうだね。武闘家はやっぱりそっちの方がいいね」
140 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:37:25.94 ID:qxSuxR3k0
「あ、武闘家…これ……」
「?」
俺はさっきもらった銀のロザリオを差し出した。
「これ…」
「…それ、あたしは受け取れない。本当に好きな人に渡してあげて」
「え…?」
ドクンッ…
「……!」
…そろそろ…時間が来たみたいだ……
142 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:41:50.17 ID:qxSuxR3k0
「………」
「…あたしがあたしであるうちに、一つだけ言っておくね」
「……勇者様…?」
「優柔不断はダメだよ、武闘家」
ボワンッ!!
「…っ!!!?」
「ラリホー!!!」
148 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:49:22.87 ID:qxSuxR3k0
ガクッ…
「………」
どうやら武闘家は、やっぱり相当に体力を失っていたようだ。
ラリホーをかけた瞬間、彼はその場にだらしなく崩れ落ちた。
「………」
「…楽しかったぜ、武闘家」
…俺も今のが最後の魔法力だったらしい。
途端、強烈な眠気に襲われた。
こっそりと音をたてないように武闘家を部屋に運びこむと、
俺も自分の部屋に帰って、ベッドの上に倒れこんだ。
すると…すぐに自分が溶けていくような感覚に襲われた。
「…モシャスはもう…こりごりだな……」
151 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:52:54.24 ID:qxSuxR3k0
うわ!!魔法使いラリホー使えねえ!!今知った!!!
ごめんなさい!!!
153 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:53:56.47 ID:1+1jq6jF0
ラリホーって言いながら杖でおもいっきり殴ったって事にしとこうぜwww
158 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:58:06.10 ID:qxSuxR3k0
チュンチュン…チュン…
「おはよーー!! 朝ですよーー!!!」
朝っぱらから勇者のやかましい怒鳴り声。
「ううん……」
「ほら、さっさと起きて!!もう!今日は早くに出なきゃなんないんだから!!」
「…はいはい…わかりましたわかりました…」
ガチャッ
「あ、僧侶。武闘家起きた?」
「うん。今起きたみたい。でも凄っごい眠そうだった」
「へえー…珍しいね武闘家が寝坊するなんて…」
「………」
162 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:08:52.75 ID:qxSuxR3k0
「ねえ…魔法使い。昨日の夜いったいどこで何してたの?」
「え!?」
「だってあたし達が行った時にはまだ部屋にいたじゃない。それなのに急にいなくなるなんて…」
「え…と、えーと……」
「あ…ああーあん時ね! いやー自分でもなんでか知らないけど、急に星の下でおしっこがしたくなっちゃってさあ!!」
「……」
「…嘘くさい」
「ほっ、本当だって!!」
「だって武闘家もいなかったよ…」
「だからなんだよ!!」
「二人でなんかしてたんじゃないの〜?」
「ふっ、ふざけんなっ!!!!」
164 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:13:18.91 ID:qxSuxR3k0
「……まあいいや。あたしも僧侶と二人っきりで遊んじゃったし…」
「……ふーん……何して遊んだの?」
「え!!?」
勇者が途端に顔を赤らめた。
「そ……そんなの教えられるわけないわよっ!!」
勇者は俺にそう叫ぶと、ダッシュで部屋から逃げだしていった。
「………」
…勇者が男に興味をしめさない理由がわかった気がした。
167 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:18:57.22 ID:qxSuxR3k0
「よーし、行こう!!」
勇者がそう一声を上げる。
朝食を食べ終えた俺たち4人は、早くもこの町から出ることを決めた。
…俺にとっては、なかなか印象深いところになった町だ。
じゃあな。
俺は心の中で、そう一礼をくれた。
171 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:26:45.72 ID:qxSuxR3k0
いざ出発という時になって、武闘家が俺のところへ歩みよってきた。
「………」
…表面上は平静を装っていたが、正直内心ドキドキしていた。
昨日のこと…もしコイツが覚えてたら…どうしよう……
と言うより…昨日の俺はいったい何考えてたんだ?
モシャスで脳がおかしくなってたとしか考えられない……
頭の中でいろいろな思考が交錯したが、とりあえず俺は武闘家に声をかけた。
「よ、よお。珍しいなおまえが寝坊するなんて。悪い夢でも見たか?」
「……ああ……凄え変な夢を見たんだ……」
173 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:34:48.83 ID:qxSuxR3k0
「なんか山ん中で…いろいろあるんだ。でも…よく思い出せない」
「へ…へえ〜……」
「…確か…勇者様が出てくるんだ」
「そ、そっか」
……よかった…完全に夢だと思い込んでくれてるみたいだ……
とりあえずは一安心……
「ま、まあ、所詮は夢だろ。いつまでも思い出そうとしないで、忘れちまったほうが健康のためだよ」
「ん……そうだな…」
ほっ…
「……おまえだったんだろ……?」
「………」
「……え……!!?」
178 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:40:01.02 ID:qxSuxR3k0
「……な、なんのことだ……?」
「隠すなよw」
………
……本当に……
……バレてんの……か……?
………終わった………
「…別に俺、なんとも思ってないから…さ。いや……」
180 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:46:33.37 ID:qxSuxR3k0
「…俺も…ようやく本当の気持ちに気づいたよ。ほらっ」
チャリン…
そう言って武闘家は、俺に何かを投げてよこした。
……これって……
……銀のロザリオ……
「やるよ、おまえに」
そう言ってあいつはニカッと笑った。
俺の背後に、冷たい秋に風が吹きぬけた。
……これから…地獄のような恐ろしい毎日が始まろうとしていることは……
その時の俺には知るよしもなかった……
終わり
今日も俺たち勇者一行は、魔王バラモスを倒すための旅をただひたすら続けていた。
パーティーの面子は勇者、僧侶、武闘家、俺(魔法使い)。
そんな俺たちの目の前に、なんと8匹ものはぐれメタルが突如出現した。
なんたる僥倖。
これは……もしかしたら今日、ついに俺の悲願が達成されるかもしれない。
最初の1ターンで5匹のはぐれメタルが逃げ出していったが、俺たちは残りの3匹を全身全霊をもって潰しにかかった
俺が毒針を使って一匹、勇者と僧侶が聖水を使って一匹。
そして最後の一匹を、武闘家が見事な会心の一撃で粉砕した。
はぐれメタルたちは全員、まるではんだを溶かした様にドロドロと消えていった。
……やった……はぐれメタルを3匹もやっつけた……
チャララララッラッラー!!
俺の頭の中で、例のファンファーレが鳴り響いた。
9 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:23:53.50 ID:qxSuxR3k0
力が1上がった!賢さが5上がった!素早さが……
頭の中で何者かの声がそうつぶやいている。…そんなことはどうでもいいんだ。それよりも……
魔法使いは モシャスを おぼえた!!
………
……やった……
ついに…ついにモシャスを覚えた……!!
やっと…やっとこの時がきたか……!!!
15 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:29:30.75 ID:qxSuxR3k0
向こうで僧侶がキャイキャイと嬉しそうな声を上げている。どうやら彼女もレベルが上がったらしい。
辺りの木が吹っ飛ぶ。憶えたてのバギクロスをみんなの前で実践しているようだ。
…俺も本来ならばレベルが上がったことをみんなに報告して、覚えた呪文もすぐにみんなに見せるはずだった。
だが今回ばかりはそういうわけにもいかない。
…なぜならモシャスを覚えたことだけは、他の誰にも知られたくなかったからだ。
俺は、この呪文を覚えるために魔法使いになったと言っても過言ではなかった。
17 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:31:49.05 ID:qxSuxR3k0
夜。俺たちは今日の旅を終えて、宿場へと戻った。
「おやすみなさーい」
「おやすみー」
それぞれが各自個人の部屋へと入っていく。
俺は興奮を悟られないように部屋に入ると、ドアに鍵をかけて少し時間が経つのを待った。
……さてと……それじゃあやってみるか……
「モシャス!」
俺は自分自身にモシャスを唱えた。
24 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:39:56.85 ID:qxSuxR3k0
ボワンッ!!
「………」
……成功した……完璧なまでに化けている。
服の素材、髪型、身長。
「…あ、あー」
声までそっくりだ。
そして何よりも、性別まで完全に変わっていることに俺は驚いた。
「……これが……勇者の体……」
26 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:43:53.44 ID:qxSuxR3k0
…俺は勇者のことが好きだった。
正直、勇者は美人だった。
ルイーダの酒場で彼女が俺を指名した時には、おいおいマジかよ!!と思ったものだ。
その時の胸のトキメキは今でも覚えている。
だけど彼女は、俺みたいな田舎物には手の届かない存在だった。
それは当たり前といえば当たり前だ。なにせあの勇者オルテガの娘なんだから。
俺のような未熟な童貞魔法使いとでは…釣り合いが取れないだろう。
それはわかっていた。そして、彼女も俺のことを男として見ていないようだった。
…それでいい。バラモスを倒すまで、主人と雇われ人。その関係で充分。
…だけど…一瞬。一瞬でもいいから、彼女の身体を俺一人の物にしてしまえたら……
そんなよこしまな考えから、この計画に至ったわけだ。
28 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:47:48.52 ID:qxSuxR3k0
「………」
俺はゆっくりと、今着ている勇者の服を脱ぎ始めた。
…俺がいったい何をしようとしているかはもうわかっていると思う。
罪悪感はあったが、長年この日を一人ひっそりと待ち続けていたんだ。迷いはすでに吹っ切れている。
上着をはだけると、胸元から少し大きめの乳房が微かに見えた。
自分の身体に興奮するというのは何か奇妙な感じがしたが……だが、興奮した。ともかく。
ゴクリ……
俺は意を決して勇者の…いや、俺自身の乳房に手を触れた。
「…………」
…………
……や……やわらかい……
32 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:53:15.78 ID:qxSuxR3k0
こ、これは気持ちいい……
俺は調子にのって次から次へと、まるで急かされるように服を脱いでいった。
そして気づいた時には…すでに何も身に着けていない、生まれたままの姿になっていた。
「………」
俺は鏡の前に立って、じっくりと自分自身の勇者の身体を眺めた。
か細く華奢で、白い身体だった。そして何より、美しい。
モンスターを一振りで一刀両断にする身体とは、とても思えないくらい…
「…………」
…気づいたら自分でも知らないうちに、俺の手は勇者の恥部へと伸びていた。
36 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:57:49.97 ID:qxSuxR3k0
「あ……」
少し湿っている。…これが濡れるってやつか…
俺の指はさらに穴の奥深いところまで入っていった。
その時だった。
「………っ!!!!おっ…わあっ!!」
ビクンッ!!!
な……なんだこれ……!!!男のアレとはまるで違うじゃねーか…!!!
衝撃だった。信じられないほどの快感が、足の先から頭のてっぺんまで電流のように走った。
それは男の自慰行為とはまるで次元が違う快楽だった。
41 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:09:57.12 ID:qxSuxR3k0
「うっ…うっ……!」
俺は夢中になって指を動かした。
とても声を抑えられない。このまま昇天してしまいそうだ。
ニフラムをかけられたモンスターの気持ちがわかった瞬間だった。
「……ああうっ……!!!」
もう…我慢できそうにない。絶頂を向かえる……!
ドンドンドンドン!!
「!!!!!」
突然ドアからノックの音がした。俺は心臓が止まるくらいに驚いた。
43 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:12:27.79 ID:qxSuxR3k0
「魔法使いーっ。起きてるー?」
……勇者の声だ。
「なんかさあ、眠れないから久しぶりにみんなで大富豪でもしないかなーと思ったんだけど、どう?」
「武闘家も呼んでくるからさー。みんなで遊ぼうよーっ!」
僧侶の声まで聞こえた。女二人がそこにいるのか。
……まずい。今のこの姿を見つかったら言い逃れのしようがない。
正直に「あなたの身体使ってオナニーしてました」なんて言おうものなら…パーティー追放ものだ。
ごまかすしかない。
「ごめん。今日はちょっと休みたいから……」
「………」
「………?」
「なに?今の声……?」
「!!!!」
44 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:14:12.42 ID:qxSuxR3k0
しまった……今俺の声は勇者のまんまなんだ……!!
「なんか女の声…っていうかどっかで聞いたことあるような声だったけど……」
「大丈夫?もしかして風邪ひいたの?」
ま、まずい…まずい……
俺は大急ぎで脱ぎ捨てた勇者の服を着なおした。
ガチャガチャガチャ
「あ……鍵かかってる。ねえ!鍵開けるからね!いいね!? …僧侶、最後の鍵出して」
おいおいマジかよ……!!
「はい」
ガチャリ……
「くっ……!!」
…俺はドアが開ききる寸前に、窓の外へと飛び出していた。
46 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:16:22.30 ID:qxSuxR3k0
「はあ…はあ…危ないところだった……」
ギリギリのタイミングだったが……多分この姿だけは見られていないはずだ。よかった。
…でも、少し困ったことになった。
窓から飛び出た先は、険しい山道になっていた。
こういう場所は夜中にモンスターが凶悪化するから危険なのだが……今すぐ帰るわけにもいかない。
モシャスが解けるまで、俺はしかたなく適当に山道をぶらつくことにした。
ガサガサッ
「…!!!」
近くの草むらから、何かが動く音が聞こえてきた。
……モンスターか……!?
47 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:18:47.72 ID:qxSuxR3k0
「……勇者様……?」
「……武闘家……」
草むらから出てきたのは武闘家だった。
…驚かしやがって。なんで寝てねーんだよボケ。
そう言ってやろうと思ったが、今自分は勇者だということ思い出して口に出す寸前で言葉を止めた。
「……何してた…の?」
「あ…いや、…その…ちょっと…」
「……修行しに……」
修行……?こいつが……?
「修行なんかしなくても、武闘家は充分強いじゃん」
「………」
「…俺は魔法使いや僧侶と違って、新しい魔法を覚えたりできませんからね。この拳だけが頼りなんです。
身体はモンスターを倒してるだけで鍛えささるもんじゃない。足手まといになりたくないですから」
48 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:20:58.69 ID:qxSuxR3k0
ふーん……なかなかストイックなんだな……
俺とは雲泥の差だな。…修行なんてしたのいつが最後だろう。ま、別にいいけど。
「……ゆ……」
「?」
「…ゆ…勇者様は……こんな時間に、何をやってたんですか…?」
声が震えているのがわかった。
この暗がりの中でも、月が照らし出す微かなあかりで武闘家が顔を赤めているのがよく見える。それほどに真っ赤だ。
……そうか。
……こいつも勇者のことが好きだったのか。
50 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:23:44.59 ID:qxSuxR3k0
こいつは昔から自分に女はいらないと言い張り続けてきた。
精神的に弱くなってしまうから。修行の身の自分にはもってのほかだと。
「本当にそうなのか〜?」
「ああ」
俺が何度そう言っても、こいつは首を横に振り続けるだけだった。
…だけど勇者が怪我した時、こいつは誰よりも速く薬草で回復してあげていた。
そして彼女が礼を言う時も、照れたようにいつも黙ってうつむいていた。
…やっぱりな。なんとなく予想はついていたけど。
51 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:26:12.52 ID:qxSuxR3k0
「…教えてほしい?」
「……え?」
……緊張でガチガチになってやがる。
クククク……これはちょっとおもしろいかもしれない……ww
ちょっとだけからかってやるか。
「……ね、武闘家。せっかく二人っきりなんだし…このまま散歩にでも行かない?」
「うっ、うえっ!!?」
うえっじゃねーよ馬鹿www
53 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:28:33.46 ID:qxSuxR3k0
「散歩って…でも、明日も早いですよ?」
「いいのいいの。ちょっとそこまでだからさ!」
「………勇者様がそう言うなら……」
……コイツはいつまで経っても勇者「様」のまんまだな。
旅を始める時、勇者が最初に「様」づけはやめてと言ったのを覚えている。
俺も呼び捨てには最初は抵抗があったが、そのうちすぐ慣れた。僧侶もそうだ。
でも…こいつだけは様をつけるのをやめなかった。
俺や勇者が何度か注意しても、「君主と配下ならこれが当たり前」と言って聞かなかった。
そのうち勇者は諦めたのか、注意することもなくなった。
俺もそんなもんなのかな、と思って黙っていた。だけど……
もしコイツが真剣に勇者を好きだって言うなら、いつまでも様づけしてなんて呼んでいちゃいけない。
55 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:32:44.54 ID:qxSuxR3k0
「勇者様って言うのはやめて武闘家。前から何度も言ってるでしょ」
「う……で、でも…その……」
「次に様なんて付けて呼んだら、もう一生口きいてあげないからね」
「………」
「わかりました……ゆう…しゃ」
「ふふ……それでよし。それじゃ、行こう!」
俺と武闘家は、薄っすらと月明かりが照らす山道を、二人でいっしょに歩きだした。
なんだか楽しくなってきていた。女の言葉使いにもすっかり慣れた。
58 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:34:39.34 ID:qxSuxR3k0
……二人で歩くこと数十分。
歩き方のぎこちない武闘家は、いっさい何もしゃべろうとしなかった。
……つまらん。実につまらん。
コイツ、女はいらないとかなんだとかじゃなくて、ただ単に根性無しなだけじゃねーか。
俺は少しガッカリしていた。もうちょっと骨のあるヤツだと思っていたんだけどな。
………
……ガッカリした……?
……何に……?
ガサガサッ…
「……!!!!」
俺の疑問は草陰からした物音によって、一瞬で吹き飛ばされた。
「グルルルル……ガアアアッ!!!」
!!! 今度こそ本当にモンスターだ!!
しかも……ライオンヘッド!!
「下がってて!!」
「え!?」
60 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:36:30.67 ID:qxSuxR3k0
「ガアアアッ!!!!」
「危ない!!」
「……ふっ!!」
ズンッッ!!!
武闘家はもの凄い勢いで襲い掛かってきたライオンヘッドの腹部へ軽々ともぐり込み、
気のこもった正拳突きをヤツの腹へと叩き込んだ。
「………!!!」
ドオオオンン……
………
……凄げえ……たったの一撃で……
「…大丈夫ですか」
62 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:38:01.16 ID:qxSuxR3k0
「あ……うん。大丈夫…」
「夜の魔物は凶暴ですからね。気をつけて」
そう言って武闘家はへたり込んでる俺に向かって手を差し伸べてくれた。
俺は素直にその手に捕まった。
……こいつこんなにガタイ良かったっけ。
自分の身体が小さくなっているせいもあるかもしれないが、武闘家の身体がやけに大きく見えた。
……悔しいが、なかなかにカッコよく見えてしまった。
63 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:39:19.03 ID:qxSuxR3k0
俺と武闘家は、星の見える丘まで来ていた。
「……綺麗ですね……」
「……うん」
…なんかいつのまにか向こうのペースになってしまっている。
てゆーか妙な雰囲気になってきている。
これはマズイ……アホなこと考えるんじゃなかった。
なんとかして会話を終わらせて、さっさと宿へ帰ろう。俺は思った。
65 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:40:56.86 ID:qxSuxR3k0
「あ…あの……勇者さ……勇者」
「ん?」
「……渡したい物があるん…だ…」
「……なに?」
「……これ」
それは……綺麗な銀のロザリオだった。
「こ…これ……お…アタシに?」
「この前宝箱から拾ったんだ。…勇者に似合うかなと思って……」
「………」
「…ずっと、渡したかった……」
「……ありがとう」
66 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:42:03.86 ID:qxSuxR3k0
「……で?」
俺は言った。
「……え?」
「もうひとつ、言うことがあるでしょ?」
「…い……言うこと…?」
「言うこと?って……」
俺はなんだか知らないが無償にイライラした。
闘いの時はあれだけ大胆なのに…なんでここまできてビクついているのか。
さっきはあんなにカッコよかったじゃねーか…!
「……この場所で!!この雰囲気で!!どうして最後の後一言が出てこないの!!!」
「う……」
「あるんでしょ!? ほら!!さっさと言っちゃいなよ!!!」
「………」
67 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:44:26.90 ID:qxSuxR3k0
「……いや……」
「…?」
「…べ…別に……言うことなんて……」
「…!! ………」
バチンッ!!!
「……!!!」
「こっの…馬鹿!!!死ねっ!!!!」
……っのクソ馬鹿が…!!あそこまで言っておいて止めるか普通!?
……根性無し……根性無し……根性無し……!!!
68 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:47:40.68 ID:qxSuxR3k0
…なぜかはわからない。
でも、俺はアイツの優柔不断な態度に心底頭に来ていた。
もしかしたらモシャスした勇者の感情がいくらばかりか混ざりこんでいるのかもしれない。
……それとも……
ぎゅっ……!
「……!!」
70 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:50:03.25 ID:qxSuxR3k0
「………」
……だ……
……抱きしめられてる……?
「お、おい!!ちょ、ちょっと待て!!!」
「……勇者」
「…!?」
「……ごめん。俺、勇者に殴られてようやく目が覚めた」
「…俺、勇者のことが好きだ」
「………」
「…あ……そう……」
「だから……」
グイッ
「……!!!! ちょ……!!!」
72 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 04:58:55.93 ID:qxSuxR3k0
「むがっ…!!!」
……!!!!
……こ……
この野郎……!!!
「何しやがんだてめええええええええ!!!!!」
ガッッ!!!
俺は無理やり武闘家の顔を離して、顔面に渾身の右ストレートを叩きこんだ。
……キスされた……キスされた……
……男にキスされた……!!
77 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:09:38.68 ID:qxSuxR3k0
「勇者……」
「!!!」
俺の渾身の右を顔面に叩きこんだというのに、武闘家は気にもとめていなかった。
いや、むしろ殴られたことすらに気づいてないかもしれない。
……馬鹿がその気になると恐ろしい……!
グッ…
「……!!」
細い腰を掴まれて、俺はその場に押し倒された。
82 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:18:00.83 ID:qxSuxR3k0
「きゃっ…!!」
「…!!」
…馬鹿か!自分でこんな甘い声だしてどうすんだ!
俺は慌てて口を押さえた。
だが、武闘家は止まらなかった。
俺が抑えていた手をどけて、もう一度またキスされた。
しかも今度のは軽いキスじゃない。
「や…やめっ……!」
…頭の裏が…ピリピリする……
92 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:26:47.73 ID:qxSuxR3k0
「勇者…好きだ……好きだ…!!」
武闘家の手が、俺の身体をゆっくりと這うように触り始める。
「……!!」
…最初はぎこちなかったその手つきが、だんだんと大胆なものに変わり始めた。
お腹の辺りから胸へ、そして……
「あ…うっ……!!」
だめだ……声を出すことも我慢できない。
このままじゃ……犯される…!!!
111 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:44:43.13 ID:qxSuxR3k0
カチャカチャ
「…!!! 何してん…!!」
「…いっしょになろう…俺たち…」
「やめろっ!!冗談じゃないふざけんなっ!!!」
「勇者……」
武闘家は俺の服すら脱がし始めた。
そしてなんの遠慮もなく身体中をまさぐる。
……やばい…気持ちいい……!!
…!! 何考えてんだ!!このままじゃ男にヤラれるんだぞ!!
俺は…俺はホモじゃないんだ!!!
115 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:50:02.89 ID:qxSuxR3k0
「いっ…いい加減にしろおおおおおおお!!!」
カッッ!!!!
「!!! おわあああああっ!!!!!!」
俺は最強の攻撃呪文、ギガデインを武闘家の身体に炸裂させた。
プシュウウウウウウウウ…
…さすがにこれは効いただろう。
武闘家は真っ黒になったまま、ピクリとも動かこうとしない。
「…今のうちに…逃げよう…!!」
俺は脱がされた着衣を抱えながら走り出した。
121 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 05:56:39.21 ID:qxSuxR3k0
「はあっ…はあっ…はあっ…」
…真っ暗な山の中を、ひたすら止まらず走り続ける。
いつどこからモンスターが飛び出てくるかもわからない。
それでも俺は止まれなかった。
…止まったら…犯される……!!
ガツッ!
「きゃあっ!!!」
先が見えないせいでわからなかったけど、足元に石があったらしい。
俺はそれにつまづいて派手に転んだ。
「……痛……」
123 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:03:03.85 ID:qxSuxR3k0
「…早く逃げないと……」
ズキッ
「!? っつ…!!」
…やばい…挫いた。足が動かない。
どうしよう…このままじゃ……
ザッ…
「!!!」
背後から物音が聞こえてきた。
125 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:10:34.66 ID:qxSuxR3k0
「ゲハ。ゲハ。お譲ちゃん…こんな所で何してるの?」
「……!!」
そこに立っていたのは、ふんどしとマスクだけを被った汚らしい大男だった。
「な…なんでもない!! ほっとけ!!どっか行け!!!」
「いやー今日はついてるなあ…こんな上玉の子が手に入るなんて…」
そう言うと男は穿いていたふんどしを脱ぎ始めた。
「……!!!」
「ゲハッ」
「いやああああああああ!!!!」
ドガッッ!!!
131 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:15:27.02 ID:qxSuxR3k0
大男は俺に触れる前に…ゆっくりと後ろに崩れ落ちた。
「……武闘家……」
「…大丈夫ですか」
こいつ…ギガデインの直撃を喰らったっていうのに…
こんなに早く追いついてたのか…
「……さっきはすいませんでした……」
「…え?」
「…見境なくなってしまって……自分が情けない……」
132 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:19:37.14 ID:qxSuxR3k0
武闘家は顔を押さえておいおいと男泣きを始めた。
…よかった…いつもの武闘家に戻ってくれたみたいだ……
「…気にしないで。あたしの方こそ…ギガデインなんて落としてごめんね」
「いえ。あれで目が覚めたんです。ああされてなかったら…俺は何をしていたかわからない」
「………」
「帰りましょう。俺たちの宿に」
136 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:25:30.21 ID:qxSuxR3k0
…帰りの道中。
武闘家は俺が足を痛めたことを知ると、軽々と俺を抱きかかえて歩きだした。
…こいつだってさっきのギガデインのダメージがまだ残ってるはずだ。
それでも武闘家は、そんな素振りをまるで見せないでただただ無言で歩き続けた。
……月の明かりに照らされて、俺はなんだか幸せに浸っていた。
139 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:32:09.45 ID:qxSuxR3k0
「…着きました」
そう言うと武闘家は俺の身体をゆっくりと地面に下ろした。
目の前には見慣れたいつもの宿屋があった。
「…ありがとう」
「いえ」
「今日は楽しかったよ」
「そ…そんな……俺、あんなことをしてしまったのに…」
「ふふふww」
「…それと…俺、やっぱり勇者様のことを呼び捨てにすることはできないみたいです」
「?」
「なんだか…逆に肩がこっちゃって…w」
「…そうだね。武闘家はやっぱりそっちの方がいいね」
140 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:37:25.94 ID:qxSuxR3k0
「あ、武闘家…これ……」
「?」
俺はさっきもらった銀のロザリオを差し出した。
「これ…」
「…それ、あたしは受け取れない。本当に好きな人に渡してあげて」
「え…?」
ドクンッ…
「……!」
…そろそろ…時間が来たみたいだ……
142 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:41:50.17 ID:qxSuxR3k0
「………」
「…あたしがあたしであるうちに、一つだけ言っておくね」
「……勇者様…?」
「優柔不断はダメだよ、武闘家」
ボワンッ!!
「…っ!!!?」
「ラリホー!!!」
148 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:49:22.87 ID:qxSuxR3k0
ガクッ…
「………」
どうやら武闘家は、やっぱり相当に体力を失っていたようだ。
ラリホーをかけた瞬間、彼はその場にだらしなく崩れ落ちた。
「………」
「…楽しかったぜ、武闘家」
…俺も今のが最後の魔法力だったらしい。
途端、強烈な眠気に襲われた。
こっそりと音をたてないように武闘家を部屋に運びこむと、
俺も自分の部屋に帰って、ベッドの上に倒れこんだ。
すると…すぐに自分が溶けていくような感覚に襲われた。
「…モシャスはもう…こりごりだな……」
151 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:52:54.24 ID:qxSuxR3k0
うわ!!魔法使いラリホー使えねえ!!今知った!!!
ごめんなさい!!!
153 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:53:56.47 ID:1+1jq6jF0
ラリホーって言いながら杖でおもいっきり殴ったって事にしとこうぜwww
158 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 06:58:06.10 ID:qxSuxR3k0
チュンチュン…チュン…
「おはよーー!! 朝ですよーー!!!」
朝っぱらから勇者のやかましい怒鳴り声。
「ううん……」
「ほら、さっさと起きて!!もう!今日は早くに出なきゃなんないんだから!!」
「…はいはい…わかりましたわかりました…」
ガチャッ
「あ、僧侶。武闘家起きた?」
「うん。今起きたみたい。でも凄っごい眠そうだった」
「へえー…珍しいね武闘家が寝坊するなんて…」
「………」
162 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:08:52.75 ID:qxSuxR3k0
「ねえ…魔法使い。昨日の夜いったいどこで何してたの?」
「え!?」
「だってあたし達が行った時にはまだ部屋にいたじゃない。それなのに急にいなくなるなんて…」
「え…と、えーと……」
「あ…ああーあん時ね! いやー自分でもなんでか知らないけど、急に星の下でおしっこがしたくなっちゃってさあ!!」
「……」
「…嘘くさい」
「ほっ、本当だって!!」
「だって武闘家もいなかったよ…」
「だからなんだよ!!」
「二人でなんかしてたんじゃないの〜?」
「ふっ、ふざけんなっ!!!!」
164 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:13:18.91 ID:qxSuxR3k0
「……まあいいや。あたしも僧侶と二人っきりで遊んじゃったし…」
「……ふーん……何して遊んだの?」
「え!!?」
勇者が途端に顔を赤らめた。
「そ……そんなの教えられるわけないわよっ!!」
勇者は俺にそう叫ぶと、ダッシュで部屋から逃げだしていった。
「………」
…勇者が男に興味をしめさない理由がわかった気がした。
167 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:18:57.22 ID:qxSuxR3k0
「よーし、行こう!!」
勇者がそう一声を上げる。
朝食を食べ終えた俺たち4人は、早くもこの町から出ることを決めた。
…俺にとっては、なかなか印象深いところになった町だ。
じゃあな。
俺は心の中で、そう一礼をくれた。
171 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:26:45.72 ID:qxSuxR3k0
いざ出発という時になって、武闘家が俺のところへ歩みよってきた。
「………」
…表面上は平静を装っていたが、正直内心ドキドキしていた。
昨日のこと…もしコイツが覚えてたら…どうしよう……
と言うより…昨日の俺はいったい何考えてたんだ?
モシャスで脳がおかしくなってたとしか考えられない……
頭の中でいろいろな思考が交錯したが、とりあえず俺は武闘家に声をかけた。
「よ、よお。珍しいなおまえが寝坊するなんて。悪い夢でも見たか?」
「……ああ……凄え変な夢を見たんだ……」
173 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:34:48.83 ID:qxSuxR3k0
「なんか山ん中で…いろいろあるんだ。でも…よく思い出せない」
「へ…へえ〜……」
「…確か…勇者様が出てくるんだ」
「そ、そっか」
……よかった…完全に夢だと思い込んでくれてるみたいだ……
とりあえずは一安心……
「ま、まあ、所詮は夢だろ。いつまでも思い出そうとしないで、忘れちまったほうが健康のためだよ」
「ん……そうだな…」
ほっ…
「……おまえだったんだろ……?」
「………」
「……え……!!?」
178 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:40:01.02 ID:qxSuxR3k0
「……な、なんのことだ……?」
「隠すなよw」
………
……本当に……
……バレてんの……か……?
………終わった………
「…別に俺、なんとも思ってないから…さ。いや……」
180 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします : 佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 07:46:33.37 ID:qxSuxR3k0
「…俺も…ようやく本当の気持ちに気づいたよ。ほらっ」
チャリン…
そう言って武闘家は、俺に何かを投げてよこした。
……これって……
……銀のロザリオ……
「やるよ、おまえに」
そう言ってあいつはニカッと笑った。
俺の背後に、冷たい秋に風が吹きぬけた。
……これから…地獄のような恐ろしい毎日が始まろうとしていることは……
その時の俺には知るよしもなかった……
終わり
- 関連記事








ウホッ
カナ速の過去スレはどうやら2006年6月辺りで終わってるみたいだ。。。
[次の記事] 一瞬いいと思ってしまった自分がくやしい
[カテゴリ ] VIP の関連記事
まず無料だったことに疑問を持てよ乙食共w
AKB系もウザイけど、それを超えるほど芸人がウザイ
面白ければ全然良いと思うわ
若手芸人とかいうカテゴリが激烈に詰まらん
年行ったのは司会しかしないから、漫才やコ
※18
あぁ、なるほど
DS時代の奴かな?
あの〜
皆忘れてるけど
大阪って赤字なのよ?
その身の丈にあったサービスにするって橋下はいってるだけ
なんか文句あるの?
一見、聞こえのいいことを言う共産党 実は刹那主義の人気取り
つきこもりェ・・・
57奇々怪々 懐かしいなぁw ゲームのキャラに惚れたのはこの子が最初で最後だな、今んとこ。
>>16
維新の会の方向性は初めから大きく誤ってると思うが
TPP推進、相続税100%、蓄財税、外国人参政権容認、道州制導入、
首相公選制、参院廃止、ベーシック
33 の「NOëL」が出たのは個人的に嬉しかったw
33 の「NOëL」がでたのは個人的にうれしかったw
カエルの為に鐘は鳴る懐かし過ぎるw
まともな日本人なら無料だと逆に乗りにくい
割引程度が一番いいと思うんだよな
うちの祖母も「今の高齢者は甘えすぎ。甘い蜜吸って生きてきた世代なんだから」ってな事をよく言ってるわ。
>>54
退学処分ってどんだけ重罪なんだよwwww